「一心泣き相撲 葉山場所」が10月6日、葉山・森戸大明神(葉山町堀内)で開催され、約150人の赤ちゃんの元気な泣き声に境内が湧いた。
同実行委員会によると、泣き相撲は「赤ちゃんの健康と成長を祈願する日本の伝統行事で、赤子の泣き声が邪(じゃ)をはらった故事を由来とし、400年以上の歴史がある」という。森戸大明神での開催は7回目。
首のすわった乳児から2歳半ごろまでの幼児(男女)が参加でき、化粧まわしと紅白綱、名前に由来する四股(しこ)名が書かれた紙のかぶとを身に着ける。専修大学の相撲部員に抱かれ、手作りの土俵に2人ずつ上がり、行司の「はっけよい」のかけ声で始まる。
親が力士に手渡した時から泣く子どももいるが、泣かない子どもには東京大学落語研究会の学生扮(ふん)する行司が大きな声や夜叉(やしゃ)面で怖がらせて泣かせる。
互いに泣いた後は、会場の観客と共に「ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ」と唱和し、「行司預かりにて万歳楽~」で取り組みが終わる。
泣き相撲、祈とうのほか、力士に抱かれ四股を踏む「力足」や「背伸び太鼓」に参加したり、手形を取ったりする。境内のあちらこちらで赤ちゃんの泣き顔とともに家族が代わる代わる記念撮影をする。「一生に一度の機会なので参加できて良かった」「いい記念になる」と多くの家族の笑顔が見られた。