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逗子で「漁師タクシー」実証実験 漁船を利用した新たな海業

小坪漁港から漁師タクシーが出発

小坪漁港から漁師タクシーが出発

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 逗子市と小坪漁業協同組合が11月3日、漁船を利用する実証実験「漁師タクシー」を始めた。

乗客を乗せた漁船たつ丸が海へ

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 同市によると漁獲量が減少する中、漁業と観光との組み合わせによって、小坪漁港の新たな活用と活性化、漁業者の所得向上を図る海業の取り組みの一つだという。

 漁師が漁業活動をしていない時間帯などに漁船を利用して行う。コースは小坪漁港から逗子海岸に隣接する渚マリーナ(逗子市新宿1)までの片道約15分のコースと、逗子湾から葉山・名島までを周遊する約30分のコース。料金は、片道コース=1,000円、周遊コース=2,000円。

 運行は10時発~14時20分発の1日6便。初日3日の1便10時発には漁船2隻が待機し、周遊には4人、片道コースには「子どもも乗りたがったし、海から海岸を見たこともなかったので」と親子4人らが乗り込んだ。

 片道コースを担当した漁師の一柳道男さんは朝、刺し網漁をした後、参加。「今朝はカサゴやカワハギが釣れた」と話しながらゆっくり運転、箱眼鏡を使い、見突き漁をしている様子や海底の白焼けした様子なども乗客に説明。「釣りに出ない時間も網の手入れなどをしているので毎日はできないが関わっていかれたら」とも。渚マリーナで降りた小学5年生は「サップボードで海に出たことはあるが漁船は初めて。気持ちよかった」と笑顔を見せる。

 同市経済観光課の黒羽秀昌課長は「漁港のにぎわいづくりになればと検討してきた。今は不定期便としてイベント的に行っていくしかできないが、実証実験を踏まえて整備していきたい」と話す。

 漁師タクシーの実証実験の今後の予定は今月12日・18日。

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