一年中使える海の家 「Mermaid Terrace(マーメイドテラス)」(葉山町下山口)が葉山の長者ヶ崎海岸沿いの国道134号に面した場所にオープンして、6月15日で2カ月が経つ。
「Mermaid Terrace」の2階にはリクライニングチェア
別荘として使われていた3階建ての一軒家をリフォームし、ガレージには足洗い場とトイレを設けた。1階はシャワー室、ロッカー室、講習室。2階はキッチンを備えたリビングルームにリクライニングチェア5台を設置し、デッキにも机と椅子を置く。3階はヨガなどのワークショップに使えるようワンフロアになっている。窓からは富士山、江の島、相模湾を見渡せる。
オーナーの尾崎亮介さんは「水泳やスキーのインストラクターなど、いろいろなスポーツをやってきたが、15年前にウインドサーフィンにはまり、葉山に毎週通っていた。天気が悪い時は葉山の森戸にあったデニーズで海を眺めながら葉山のゆったりした時間を味わっていた。その頃から、葉山は素晴らしい場所なのに、なぜマリンスポーツをした後にシャワーを使えたり、ゆっくりしたりできる公共施設がないのだろうと感じていた。ウインドを楽しんだ後、夕暮れに富士山がきれいに見えるが、それに気づかずに帰っていく人もいて残念に思っていた」と話す。
観光ガイドなども行うハイヤーの運転手をしていた尾崎さんだが、コロナ禍と骨折で仕事ができなくなっていた頃、好立地の建物との出合いがあった。「これまで私が携わってきたスポーツとサービス業、そして思い描いていた海岸近くのシャワーとゆっくりできるスペース、これらを全てミックスできる場所だと思った」と尾崎さんは振り返る。
施設利用料は、道具・足洗い=100円(1分)、屋外シャワー=300円(3分)、屋内シャワー=500円(15分)、海の家利用(シャワー・ロッカー・休憩)=1人1,500円(4時間)、2,500円(1日)。カフェ利用はセルフサービスで1杯400円。講習室利用は3,000円(半日)、5,000円(1日)。ワークショップなどでの貸し切りなどは応相談。
尾崎さんは「最近、地元のスポーツクラブの活動拠点としての利用も始まった。マリンスポーツだけではなく、海岸に遊びに来た人たちがきれいな夕日も見ずに帰ることなく、ゆったりしていってほしいし、地域の人たちにもテレワークやカフェとして利用してもらいたい。使っていない別荘を利用して、このような施設があちこちにできたら葉山でのビーチライフがもっと豊かになるのでは」と話す。