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逗子・名越緑地里山の会でアシ刈り取り 谷戸の自然を次世代につなぎたい

逗子・名越緑地で刈り取ったアシを揃える逗子名越緑地里山の会の岡山和生会長

逗子・名越緑地で刈り取ったアシを揃える逗子名越緑地里山の会の岡山和生会長

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 逗子名越緑地里山の会(以下=里山の会)が3月11日、名越緑地(逗子市久木9)の湿地でよしず作りに向け、アシの刈り取りを行った。

名越緑地の小川でオタマジャクシが育つ様子を見に来た子どもたち

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 国指定史跡の名越切通(きりとおし)に囲まれた約8ヘクタールの谷戸に位置する名越緑地は森林、小川、ため池、田畑、湿地が存在する。過去3度、大規模な開発計画が持ち上がりながら開発を免れ、2002(平成14)年に開発業者から逗子市に寄付された土地。

「里山の会」会長の岡山和生さんは「保護運動にとても熱心な、近くに住む主婦が先頭に立ち、多くの市民が保護運動を行った。荒れていた土地のがれきを取り除き、外来種植物を伐採するなどの調査・作業を行い、管理を始めた」と振り返る。

 同地域を活動拠点とする市民団体「虹の会」「三浦竹友の会」「名越自然調査会」、市の環境基本計画作成市民委員による「ずし環境会議」の部会「まちなみと緑の創造部会」メンバーと里山の復活と存続活動を続けている。

 アシは2メートル以上に成長し、岡山さんらが枝切りばさみで刈り取った。後日、長さを整え、麻ひもで編み、すだれにする。アシが生える湿地にはセリ、ガマ、タチヤナギなどが育つという。

 小川には小さなオタマジャクシが泳ぎ、子どもたちが「カエルはまだかな」とのぞきに来ていた。

 逗子に生まれ育った岡山さんは転勤で国内を点々とした後、50歳で逗子に戻って来た時に「私たちが子どもの頃に遊んだように自然で遊ぶ子どもがいないことに驚いた。自然は放っておくと荒れ地になってしまう。子どもが遊ぶ場としても自然を残さないといけないと思い、活動に参加した。会員が高齢化しているので次世代につながるよう若い会員が増えたら」と話す。

 3月25日・26日には会員の一人、小林宏一郎さんが「逗子の昆虫500展」を逗子文化プラザホール(逗子4)ギャラリーで開く。小林さんは「足元から自然を見直してほしいと思い、逗子の山や川で撮りためた写真を展示する。もちろん名越緑地の虫もいるので、展示した写真から名越という場所に興味を持ってもらえたら」と期待を込める。

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