「葉山の自然や海でウェルネスライフをつくる会」(葉山町下山口)が2022年1月から「葉山 海と里山シニア倶楽部(くらぶ)」を開催する。
葉山町の生きがいミニデイサービス事業として「ジョイ&ホープ」「オーシャンファミリー」「はやま里山ファーム」が共同で取り組む。対象は田んぼや海岸で散策ができる葉山在住の60歳以上。介護予防や健康づくりを目的とする。
「葉山オハナ」などを運営する介護事業「ジョイ&ホープ」の社長、柴田康弘さんは「趣味で始めたサーフィンを通して『飲みにケーション』に似せた『ナミニケーション』という仲間づくりをしている。そこで障がいがある人にも認知症の人にも喜んでもらっている経験を踏まえ、葉山の海でスタンドアップパドル(SUP=サップ)を利用し、体幹を鍛えるなど介護予防のプログラムを作りたいと考えていた。海で活動するオーシャンファミリーの海野佳子さんと出会えて実現できそう」と期待を込める。
「オーシャンファミリー」は2000(平成12)年の三宅島の火山噴火による避難がきっかけで、2002(平成14)年、葉山にも拠点を構え、海の生態系や環境を守るための基盤となる体験教育、海と海につながる自然環境の保全、里海・里山の再生創生活動を続けている。事務局長の海野さんは「子どもやその親世代との活動が多かったので、今回、60歳以上を対象とした取り組みに期待している。自然の中では自然が先生。倶楽部ではそのエネルギーを受け止めてほしい」と呼び掛ける。
葉山の海に注ぐ下山川の上流で、環境保全型の農業と里山づくりを行っている「はやま里山ファーム」の丹治由美さんは「福島で養蚕や稲作を生業としていた祖父母の話をもっと聞いておきたかったと思っている。この倶楽部で人生の先輩の皆さんと活動をしながら話を聞かせてもらえることが楽しみ」と話す。
2022年1月から3月は月に1度、プレ開催とし、4月以降は月2回の開催を予定している。1月18日は里山で「七草の採集と七草がゆつくり」、2月15日は「海岸散策とマリンクラフト」、3月15日は「山野草観察と山野草料理」。時間は各日10時~12時。定員は先着10人。参加費は500円。ボランティアも募集している。