葉山町が、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクを軽減するため、肺炎球菌ワクチン接種について、定期接種非該当者の高齢者に助成を拡大すると9月3日、発表した。
町は高齢者の肺炎球菌ワクチン予防接種について、国が定める定期接種の対象者(65歳および70歳以上5歳刻みの年齢の未接種者)に対し、接種費用の一部助成を既存事業として実施している。新規助成は、新型コロナウイルス感染症重症化予防、重症化リスク軽減を目的に、対象を定期接種非該当者の高齢者(66歳以上の未接種者)に拡大し、接種費用の一部助成を行うことで、高齢者の健康管理と重症化予防を図るという。
山梨崇仁町長は、地元、逗葉医師会(逗子市池子1)とも話をした上で、「実際に新型コロナウイルス感染症において、重症者の一定数に肺炎球菌による肺炎合併が認められるという報告もあり、肺炎球菌ワクチンを接種していることで、新型コロナウイルス感染症との併発による重症化予防が期待できる。インフルエンザの流行はコロナ対策の影響もあり、抑えられていたので高齢化率の高い葉山は高齢者の肺炎重症化を防ぐことに力を注いでいきたい」と話す。県内で初めての取り組みとなる。
既存事業では、接種助成券を送付したことのある70歳以上の5歳刻みの対象者について、自己申告と希望により窓口にて接種助成券を発行していたが、今回、これらの未接種者にも個別通知を再度送付する。
助成の対象者で、今回拡充されるのは66歳以上の定期接種非該当者で未接種者。既存事業の対象者としては70歳以上、5歳刻みの定期接種対象者。定期接種非該当者の自己負担は4,000円、定期接種対象者は3,000円で接種できる。
事業担当の町民健康課は、接種から5年の間隔が必要なため、接種の有無やいつ接種したかを確認する必要があるという。確認のためのアンケートを高齢者に取った上で、10月から該当者に受診券を送付する予定。