山梨崇仁町長は葉山町役場で6月12日、記者会見を行い、同町独自の新型コロナウイルス対策「学びを止めないプロジェクト」について会見した。
2015(平成27)年度から町独自の取り組みとして「学びづくり研究推進事業」を実施してきた同町は、2018(平成30)年度から神奈川県の「かながわ学びづくり推進地域研究委託事業」を受託するなど教育に力を入れている。
新型コロナウイルス対策として立ち上げた「学びを止めないプロジェクト」では、すでに外出自粛期間中の小中学校グランドの開放や、休館中の図書館の本の貸し出し、学童クラブに公立小学校給食室を利用して調理した弁当の配達、休校期間中の教員からの動画配信を行ってきた。
今後、放課後学習サポート教室(小学3年~6年対象)や学びの場の確保、中学3年を対象にタブレットの配付(無償貸出)、給食の小学生無償化(6月~12月)、町外の高校・大学などに通うための通学費の補助が予定されている。
山梨町長は「町に鉄道の駅がなく、バスを利用せざるを得ず、学校に通うことができない学生がいると考え、上限1万5,000円だが補助をすることにした。タブレットも受験を控える中学3年生を先行配備するが、9月議会では残り8学年分の予算を計上したい。学生への支援は保護者への支援になる」と話す。
中学3年生へのタブレットは9月末までに配備予定で、主に入試対策など自宅学習での利用を検討している。
6月8日からは「葉山の学びを止めない教育への寄附」の呼び掛けも始まり、2021年3月31日まで受け付ける。「ふるさと納税制度」の対象となる。返礼品の贈呈はないがすでに200万円近い寄付があったという。