逗子海岸でビーチクリーンとゴミステーションの分別整理作業が4月28日~5月7日、市民グループ「逗子30’s(さんじゅうず)プロジェクト」と「逗子海岸映画祭実行委員会」の呼び掛けで行われた。
雨天だった日を除く9日間、朝6時に集合して約1時間、少ない日で22人、多い日には105人、延べ約600人が参加した。日頃、海岸を散歩したり走ったりしている市民、家族連れ、休日で友人宅に泊まりに来たという市外からの参加者、外国人など、中には毎朝9日間参加した人もいた。
30歳代を中心に地域でイベントを企画したりボランティア活動をしたりする「逗子30’sプロジェクト」によると「毎年、ゴールデンウイーク期間中の逗子海岸は、多くの人出がある一方で、バーベキュー後の残飯やレジャー用品などの未分別ゴミが集積場であふれ、カラスなどに散らかされるなどといったことが問題になっている」と話す。
同プロジェクトのメンバーの一人は「天気の影響もあるが、5日の子どもの日のゴミが一番多かったことが残念」と嘆く。
期間中、逗子海岸で映画祭を開催している実行委員会も「この問題に積極的に取り組み、問題の改善に少しでもつなげていきたい」と3年前から協力。分別後、映画祭の出店者が出した瓶やリターナブルのコップなどは自ら引き取った。参加した人には、毎回「逗子海岸映画祭チケット」を提供。この呼び掛けに、横浜など市外からビーチクリーンに参加する映画祭ファンもいた。
「今年は天気の影響もあると思うが、ゴミの回収が毎日行われたこともあり、例年よりは量が少なかった」と実行委員会の長島源さん。
長島さんと一緒に毎朝、参加した「逗子30’sプロジェクト」の田中美乃里さんは「名前も知らない人同士が、何日か続けているうちにみんな仲間、スタッフという感じになってくる。趣旨に賛同して思いを共有して、参加してくれた人たちへの感謝が大きい。皆さん、大切な庭を掃除するような“自分ごと”というか、使命感を持って積極的に参加してくれている感じだった」と振り返った。
市職員でプロジェクトメンバーでもある30代男性はゴミステーションがカラスに散らかされないようネットをかける作業を夜に行った。「朝のビーチクリーンに行けなくとも自分ができる範囲でできることを少しでもやらなきゃという思いだった。逗子海岸が好きだから」と話す。