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湘南国際村の総合研究大学院大学長が講演 地域との交流を目指し企画

総合研究大学院大学の学長、長谷川眞理子さん

総合研究大学院大学の学長、長谷川眞理子さん

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 葉山町湘南国際村にある総合研究大学院大学(以下、総研大)で4月3日、湘南国際村セミナーが行われ、長谷川眞理子学長が「ヒトはなぜ学び続けるのか」と題して講演を行った。

総合研究大学院大学の建物奥にあるお花見スポット

 総研大には6研究科20専攻があり、18の研究機関で博士人材を育成する国立の大学院大学。本部のある葉山キャンパスは先導科学研究科生命共生体進化学専攻が置かれている。

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 同専攻は5年一貫制の大学院大学で、進化を軸とした生物学と科学と社会の二分野を主軸とした教育研究を推進している。長谷川学長はこの専攻の教授として創設から携わっており、専攻長、研究科長を歴任した。

 学長は講演の中で「ヒトに近い動物、チンパンジーを通して、『進化人類学』という人類が生物としてどう進化してきたかを取り扱う学問の研究を主にしてきた。40歳を過ぎた頃、認知心理学を研究している夫と一緒に、心理学でも『進化心理学』という分野が作れるのではないか、さらにヒトの生物的構造と心理面、文化面も含めて『人間進化行動学』の分野も構築できるのではないかと研究基盤にしている」と話す。

 「大人になるには学びが必要だが、以前は一生学び続ける必要はなかった。現代は、大人としてうまく機能するために学びは投資である。次世代により良い学びの環境を残すためにはどうしたら良いか。学長として学びのバトンを渡す場、大学の運営も大切な研究」とまとめた。

 同セミナーは地域との交流を目的に、初めて地元自治会と共催で行った。湘南国際村自治会長の大阿久誠さんは「自治会の住所は横須賀市なので、市が指定する災害避難場所は国際村の山の下の方にあるが、現実には山の上にあるこの総研大に避難したい。そういう災害時の時の話し合いもしているが、緊急の時だけでなく、日頃から住民とこうして関われるといい」と話す。葉山町上山口町内会長の岩澤重男さんは「今までこうした関わりがなく、中でどういう研究が行われているかも知らなかった。今回、一緒に共催したいという話をもらい、一歩前進したと思う」と笑顔を見せる。

 セミナー修了後は、キャンパス内の見学と敷地内の花見スポットでお茶が振る舞われた。

 毎年ゴールデンウイークに行われる「湘南国際村フェスティバル」(湘南国際村協会主催)では、5月3日に葉山町在住の颯田葉子教授が講演会を開く。世界各地域に暮らす人々の特性がどのようにして生まれたのか、その理由を「環境・文化とゲノム」の視点から紹介する予定。

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