「あちこち葉山の夏みかんフェア 2025~夏みかんを食べまくり・飲みまくり」が2月10日、葉山町内25店舗で始まった。
同町では、1959(昭和34)年に上皇上皇后両陛下のご成婚を記念し、町民に配布した夏ミカンの苗木が家庭の庭で育ってきた。毎年大きな実を付け、ジャムにして味わう家も多かったが、高齢化が進み、収穫できない木が増えている。
主催する「葉山夏みかんプロジェクト」は、取り切れない夏ミカンの収穫の手伝いをしながら後世に残していきたいと2021年に町民4人が始めた。「夏ミカンを地域資源として再発見し、収穫・活用・循環を通じて夏ミカンの魅力を高められたら」とボランティアで続けている。
昨年と一昨年は会場を借りて「収穫祭」という一日限りのイベントを開催し、多くの来場者で盛り上がったという。今年は賛同する町内各店に町民の庭から譲り受けた余剰夏ミカンを配布し、約3カ月、その夏ミカンを使ったメニューを提供する。プロジェクトメンバーは「この先、私たちがいなくなっても葉山の夏ミカンが自然と町内で循環し、活用され、必然的なものになることが目標。そのために一日限りのイベントで盛り上げるのではなく、当たり前のように夏ミカンメニューがこの時期にお目見えする町になることを期待している」と話す。
真名瀬漁港の駐車場前にある「G.BREEZE cafe HAYAMA」(葉山町一色)は「ホットエード」(600円)、「夏みかんソーダ」(700円)を提供。飲み終えた後に残る果実まで食べてほしいことからスプーンを添える。「キビ糖の控えめな甘みが酸っぱさを抑え、食べやすくする」という。「Witch Cotch (ウィッチコッチ)」製造の夏ミカンの果皮を利用したせっけんも販売。
プロジェクトの趣旨に賛同して初参加した店はショッピングプラザ「ハヤマステーション」近くのクレープ店「タマダクレープ」(葉山町長柄)。果皮を使って「オレンジピールショコラ」(900円)を提供。「程よい酸味と苦みがチョコレートの甘さと相性がいい」と店主。
真名瀬漁港前の元矢島酒米店に2024年12月にオープンした小皿とワインとコーヒーの店「Hayama Shinnase Cellar」(葉山町堀内)。果汁を加える「暴れタルタルサンド」(1,650円)、「から揚げ」(700円)をはじめ、果肉をたっぷり使った「チーズケーキ」、アルコールとして「ソニック」(以上800円)など7つのメニューをそろえる。夏ミカンメニューを飲食した客に夏ミカンを進呈すると皆喜んでくれ、食べ方なども伝えるという。
そのほかの店では弁当やパン、和菓子、パウンドケーキ、ラーメン、ピザ、ちらしずしなどに夏ミカンを取り入れたメニューを提供している。
プロジェクトメンバーの一人は「活動を続けてきて、夏ミカンが余っている人と欲しい人が確実に町内にいると分かった。さまざまな方面の皆さんの力を借りて、葉山の記念樹としての夏ミカンが永遠に葉山の象徴になり続けたら」と期待する。
5月6日まで(夏ミカンがなくなり次第終了)。