逗子で4月に開学したオンライン大学「ZEN大学」(逗子市新宿3)が10月31日、アメリカ・ミネルバ大学の学生らと初協働プログラムを実施した。
両大とも場所を選ばない学修を特徴とし、オンラインと現地体験を融合し国際的な学生交流を目指すという。当日もさまざま国の出身者約40人が英語で会話し、プログラムを進めた。
10時のスタートでは笹川平和財団海洋政策研究所上席研究員の塩入同さんが、相模湾におけるダムの影響や瀬戸内海でのごみの現状などを説明。世界の国々が共有する海を共に守っていく必要性を呼びかけ、その思考の一環として午後のプログラムに取り組むよう話した。
学生らは逗子キャンパスから徒歩十分ほどの逗子海岸へ行き、ビーチクリーンを体験。分別も行ったが、石のかけらや木片なども拾ってしまい、「判別は難しい」と学生。
午後はブロックで世界を作るサンドボックス型ゲーム「Minecraft」(マインクラフト)を活用し、海洋環境をテーマとした、世界中の子どもたちが学べる公開デジタル教材をグループに分かれ、協働で制作。1人1台のPCが用意され、アイデアを出し合い、どのグループも時間までにほぼ完成させ、発表。感想をやり取りした。
ミネルバ大で学ぶ日本人学生は「同世代の日本人学生と交流することがないのでZEN大学とのコラボはいい機会になった」と話し、ダンサーをしながらZEN大学で学ぶ女子学生は「起業やプログラミングなどさまざまなカリキュラムをオンラインで学べるので入学したが、実際に交流する場も楽しい。ミネルバの学生は皆さん親切で、一つ質問すると10くらい答えが返ってくる」と喜ぶ。プログラムの発表を聞き終えた男子学生は「ゲームのそれぞれの内容も面白いが、外国の学生の発表の表現力が勉強になった」と満足顔に。
ZEN大学活動開発部出雲路敬行部長は「Minecraftを活用し、各チームがとても個性的な作品とプレゼンテーションをやってのけたところにひとしおの感動を覚えた。初協働の成果は上々では」と振り返り、逗子キャンパスの活用についても、「地域の団体の方々に協力いただきながら、今後、授業だけでなく交流の場として活用できたら」と話す。