
日本で3番目のフェアトレードタウン認定都市・逗子で9月20日、「平和とフェアトレード」をテーマに4回連続講座が始まる。主催は「逗子フェアトレードタウンの会(以下FTTZ)」。
フェアトレードタウン連続講座~世界とつながる平和都市~の案内
同会では毎年フェアトレードを学ぶ機会を提供し、フェアトレード運動を支える人の輪を広げている。戦後80年となった今年は「今も紛争が絶えない世界で、平和構築活動としてのフェアトレード」をテーマに開く。
初回の講師は講演前日までパレスチナで支援活動をしているという、NPO法人「パルシック」(東京都千代田区)の糸井志帆さん。同NPOは2008(平成20)年から国同士のやり取りではなく、市民と市民が直接的で対等な関係を築くことを目指すという「民際協力」を理念に、日本をはじめ、パレスチナ、ミャンマー、東ティモール、シリアなどアジアを中心に活動している。
糸井さんは中東でのおやつの定番だという「デーツ」の収穫で生計を立てている女性グループの支援に携わっている。国家として認められていない紛争地区で「民際協力」がどういうことをもたらしているのかについての現状を話す。
以降の講師は、2回目(11月29日)=NPO法人「シャプラニール=市民による海外協力の会」の前バングラデシュ事務所長、内山智子さん。バングラデシュの児童労働からフェアについて考える。3回目(2026年1月24日)=NPO法人「アルぺなんみんセンター」の地域コーディネーター、漆原比呂志さん。4回目(2026年3月14日)は「Talk for Peace」と題して参加者が学んできたことを踏まえて話し合う予定。1回のみの参加も可能。
FTTZ共同代表の磯野昌子さんは「目をそむけたくなるような紛争地帯のニュースが多い。日本で暮らしていると想像できないようなことだが、現地で活動する人たちの話を聞き、フェアトレードのフェアの意味を改めて考える機会になれば」と参加を呼びかける。
初回の開催場所は逗子市役所5階会議室、2回目以降は逗子市民交流センター(逗子市逗子5)。開催時間は14時~16時。参加費は各回500円(高校生以下無料)。