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逗子の元バーをコワーキングスペースに クラウドファンディング締め切り間近

(前列中央)運営管理をしている団体「空家レンジャー」代表の加藤太一さん。「北海道チャリティバー」開催で集まった客と

(前列中央)運営管理をしている団体「空家レンジャー」代表の加藤太一さん。「北海道チャリティバー」開催で集まった客と

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 逗子の元バーをコワーキングスペースに再生するプロジェクトのクラウドファンディングが立ち上げられ、締め切りが10月18日に迫った。

プレオープン中の「誰でも1日でも開けるバー『〇〇〇バー』」で「シークワーサーバー」を開いた津田崇基さん。10月12日に2回目開催予定 

 元バーはJR逗子駅から続くなぎさ通り商店街沿いのビルの5階・6階に7年前まであった。その場所を地元の仕事を生み出すコワーキングスペースに再生し、「好きな町で働ける人を増やす!」ことをビジョンに掲げるプロジェクト。8月10日から「〇〇〇バー」と名前を付けて、「誰でも、1日でもシェアできるバー」としてプレオープンしている。クラウドファンディングでは改装費用のために100万円を目標としているが、11日現在約16%にとどまっている。

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 運営管理しているボランティア団体「空家(あきや)レンジャー」(逗子市新宿)は、空き家再生活動を展開し、これまで元社員食堂の空き物件(葉山町長柄)をシェア工房やシェアキッチンとして再生してきた。

 代表の加藤太一さんは「自分が暮らしている好きな町で働きたいと思った。自分も電車通勤で毎日2時間以上も使い、好きな逗子は寝るだけの町になっていた。家族もできた今、そこから抜け出すぞという決意でここを始めた。ここではお金を稼ぐということに正面から立ち向かい、みんなが稼げる場を作ることを目指している。みんなが自分らしくなれる場であってほしい」と話し、コワーキングのイメージも変えたいと続ける。

 「コワーキングの本当の意味は『共に働く』。パソコンでネットの仕事ができる人だけが逗子で働けるというのは狭すぎる。バーはきっかけにすぎない。自分の得意技がもしかして別の仕事を生むかもしれない」と期待を込める。

 これまでに「宇宙バー」「昭和歌謡バー」「数学アートバー」「誕生日バー」「蜂蜜バー」「ミミズバー」など、ほぼ毎日、各開催者が自ら企画・準備して挑戦している。元バーの広さは44平方メートル。席数は24席。正式にオープンする際は24時間使用できるという。

 試行錯誤を重ねて開発に成功した「サーファーのための湘南お肉ゴロゴロ焼きそば」を「湘南焼きそBar」で披露した武富裕一さんは「本業は飲食ではないので、初めてお金をもらって料理を提供した。売り切れてしまったほどのお客さんが来てくれて、お金では買えない幸せってこういうことかと感動した。接客のオペレーションなど勉強できたので次につなげていきたい」と「〇〇〇バー」に感謝した。

 現在、売り上げトップの「シークワーサーバー」を開催した津田崇基さんは、都内に通勤する会社員。沖縄が好きで、庭に植えたシークワーサーだが、千個以上の実がなり、家族では使い切れずにいたこともあって、この企画を思いついた。

 「このバーを知った時、飲食業としてではなく、会社でも取り組んでいるテレワークの可能性の一つとして興味を持った。売り上げが良かったのは、バーのタイトルが分かりやすかったことと、料理にもテーマ性があったことだと思う」と話す。

 「今は、バーをやってみたいという思いだけでチャレンジしている人も多いが、売り上げだけでなく、その先にこのバー全体の事業がつながっていく可能性も見込んでいく必要があるのでは」と今後の課題を挙げた。企画が成功した人が、そのノウハウを伝授するシステムも考えたいという。10月12日、2回目の「シークワーサーバー」を開催する。

 加藤さんは「11月からは昼のコンテンツも始めたい。得意技を生かして、誰でも1日でも先生になれる『〇〇〇教室』。そのためにもクラウドファンディングを成功させたい」と呼び掛けている。

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