提供:医療法人 メディスタイルグループ 制作:逗子葉山経済新聞編集部
今年8月1日、葉山町に初めての耳鼻咽喉科として「葉山耳鼻咽喉科・アレルギー科」が開院しました。長柄の交差点と南郷の交差点の間、県道311号沿いです。隣はコンビニエンスストア、斜め前はビーサンで有名な「げんべい商店 長柄店」。駐車場も広く、車で行きやすい環境です。
同じ、医療法人メディスタイルグループ「逗子メディスタイルクリニック」でのシミ取り解説6回シリーズはその2回目、光治療「ライムライト」についてです。
院長 畑仁美先生
畑先生 実家は埼玉で耳鼻咽喉科医です。父が開業し、入院も手術も行い、母が食事の手伝いをしていたので私は小さいころから「耳鼻咽喉科」になじみがありました。中学時代には何となく「医者」になるのかなというつもりで勉強していましたね。そして大学を選ぶときに「医者」の道を決断。
記者 最初から「耳鼻咽喉科」を選択したのですか?
畑先生 埼玉医科大学ではまず外科全般から勉強しました。専門を決めたのは、東京大学から来ていた耳鼻科の教授が良い先生だったことが大きく、6年間、研修しながら専門医の資格が取れるよう必死でした。資格を取ると30歳。その後、結婚し、35歳で出産。子育てしながら11年間、個人の耳鼻咽喉科で副院長を務めていました。その間、非常勤でいくつかのクリニックに行きましたが、どこも子どもがとても多いクリニックで、子どもの診療経験が豊富になりましたね。
記者 自分で開業したいと思うようになったのはなぜですか?
畑先生 いろいろなクリニックで見たり聞いたりした治療方法を自分でも取り入れたいと思うようになったからです。例えば、今ここでは鼓膜鏡(こまくきょう)というスコープを使っていますが、新しい機器を取り入れることも自分が決められる立場になりたい、もっと勉強したい、それなら今じゃないかと考えるようになりました。
そして医療法人メディスタイルの徳永淳二先生理恵先生に出会い、お二人の医療に対するビジョンの豊かさに触れて、この病院で院長としてやってみようと決めました。淳二先生に「『耳鼻咽喉科の先生』は天職だね」と言われ、そんな大げさなと思いましたが、もしかしたら…。
受付も明るく、段差なく入り口から入れる。待合室にはキッズスペースも
畑先生 葉山で働くことは初めてですが、スタッフも患者さんもイライラしたりする人がいないし、のんびりした雰囲気です。時間を作って葉山を散策したいと思っています。
畑先生 「葉山耳鼻咽喉科・アレルギー科」の特徴をいくつかご紹介します。まず整った設備です。診察室から見ていきましょう。まずこの分かりやすいモニター。
モニター画面を見ながら説明
ネブライザー(吸入器)の前にはアニメなどの映像が流れるモニター
畑先生 ネブライザー(吸引器)は子どもにとって退屈な時間です。じっとしていることも難しい場合があります。モニターには子どもの好きなアニメが流れ、退屈しないよう配慮しています。
聴力を検査する防音室
畑先生 耳の聞こえ、聴力の検査をする部屋は完全な防音室になっています。子どもが緊張しないよう検査技師と一緒に入れるような広さがあり、飽きずに集中できるようおもちゃがあります。
嚥下造影検査(のみこみの状態)などができる大学病院レベルのレントゲン
畑先生 高齢者になると誤嚥(ごえん)、つまり“のみこみ”がうまくできずに体調を崩す人も少なくありません。最初は口の中の不具合を確認するために歯科で診ることが多いです。その点、メディスタイルグループ内の歯科と連携することでスムーズに検査が進みます。今後は地域の内科医とも「地域医療」ということで連携する予定です。
このレントゲンでは、摂食・嚥下(えんげ)障害が疑われる患者さんを対象に“飲み込み”の状態を検査します。造影剤を混ぜた水やゼリー、固形物を食べてもらい、口の動きや喉のあたりの食べ物の通過の仕方など一連の流れの様子をレントゲンを使った動画で見ることができます。
町外の遠い大きな病院に行かずに、町の病院で検査ができれば「検査しよう」と思う気持ちにもなってもらえるのではないかと考えています。
検査の結果に合わせて、リハビリ訓練につなげます。また大きな総合病院から退院後、リハビリを続けることもできます。現在、肺炎は大きな問題となっています。その肺炎を防ぐには“飲み込み”をスムーズにすることが大事ですので、お気軽にご相談ください。
点滴治療
畑先生 さまざまな点滴をはじめ、当院では新しい取り組みにより、多様な治療方法を提供できることが大きな特徴です。
2014年に認可されたスギ花粉症に対する「舌下免疫療法」もその一つ。12歳以上から服用できる内服薬です。
加齢性難聴など耳の聞こえについての処方も補聴器を勧めるだけでなく、言語聴覚士と一緒に補聴器を使用した後の経過など丁寧に対応させていただいています。
1人で「耳鼻咽喉科」を運営するのではなく、耳の痛みと思ってしまう顎(がく)関節関節の痛みは口腔外科、皮膚のアレルギーは皮膚科アレルギー科など人間の体はつながっていて、一つの科では対処できないことも多いので、「メディスタイル」というグループで連携している強みがあると感じています。
【インフルエンザ予防接種も始めています】
3歳~接種できます。2~4週間の間隔を空けて2回接種します。
まず丁寧に治療の説明
理恵先生 Mさんの顔のシミは雀卵斑(じゃくらんはん)、いわゆる、そばかすと、日光性の色素斑、それから少し肝斑(かんぱん)も、といわゆる、シミが混在しているタイプと診断。いくつかある治療の中で、「ライムライト」という光治療を提案しました。ダウンタイム(施術後、回復するまでの期間のこと)が短く、治療後、化粧して帰宅でき、1か月に1回、計3回行うことで肌の変化を実感できるからです。
光治療はベッドの上で
理恵先生 治療器の先は、5ミリ×2センチくらいの小さな長方形です。「少し痛みを感じるけど大丈夫」と声を掛け、始めます。治療器を押し当てるとピカッピカッと光ります。シミがある頬の左から右へ。顎(あご)や鼻の横、額(ひたい)も。ピチッ、パチッと痛みが走るようでMさんはビクッとすることもあり、そのうち、焦げたような匂いがするので「産毛が焦げているのよ」と説明。「えっ焦げる?」と小声でMさん。5分くらいで終えると、「日焼けしたようなほてりが頬にありますね」というので「しばらくすれば治まりますよ」と心配ないことを伝えました。
美肌の光治療はあと2回。1か月おきに行います。次回は、ライムライト直後の様子と、治療同様に大切な「スキンケア」を紹介します。