
葉山町がウガンダ共和国ナンサナ地区に贈る消防車両の出発式が2月17日、葉山町消防署で行われた。
贈呈車両は2005(平成17)年度に導入した消防ポンプ自動車(日野デュトロ)と2003(平成15)年度に導入し、8人乗りのワンボックスを消防用に艤装(ぎそう)した指揮車(日産キャラバン改)の2台。
2022年6月に同地区のマトブ・ジョセフ市長が知人の紹介で山梨崇仁葉山町長を訪問し、交流を図りたいと提案があり、消防車が1台もないことから今回の寄贈に至った。
ジョセフ市長は11歳の時に両親を病気で亡くし、遺児の心の癒やしの家「あしながウガンダレインボーハウス」に通い、2010(平成22)年、留学プログラムで早稲田大学へ入学。2021年、市長になった。ジョセフ市長について、山梨町長は「洗練されたスマートな身なりが印象的。日本語でやりとりができ、ナンサナの現状を熱心に話し、その後もメールでやりとりしている」と話し、「寄贈する車両が第二の人生として生かされ、安心安全なまちづくりに貢献できれば」と期待を寄せた。
出発式に市長代理で出席した親善大使のアントニー・ナニュンバさんは「首都カンパラから5キロの場所に位置し、成長著しいナンサナだが、防災などの整備は遅れている。消防車の運用資金を集めながら到着を待っている。この交流を機に教育や文化交流などパートナーシップを深めたい」とジョセフ市長のメッセージを紹介した。
消防職員らに見送られた2台は静岡で手続きを行い、横浜港から海路でウガンダへ向かい、約1カ月後に到着予定だという。