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葉山で「監督が怒ってはいけない大会」 益子直美さんが呼びかけて

児童たちに話しかける益子直美さん(中央)

児童たちに話しかける益子直美さん(中央)

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 元バレーボール女子日本代表の益子直美さんがプロデュースし、全国で展開しているスポーツイベント「監督が怒ってはいけない大会in HAYAMA」が2月16日、南郷中学校(葉山町長柄)で行われた。

参加者全員で記念撮影

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 当日は、ミニバスケットクラブ「葉山MBC」「逗葉イーグルスMBC」、サッカークラブ「葉山JGK」「公田SC」など6チームに所属する児童や保護者、同町でスポーツクラブの監督やコーチを担っている人などが参加した。

 町制100周年記念事業として葉山町スポーツ協会が主催した同イベント。総合型地域スポーツクラブ「うぇるま」が2024年に本格始動する際、パワーハラスメントの予防・啓発を目的に「NO!スポハラ」を宣言。独自の取り組みとして指導者の約束事「スポーツ指導コミット5」(暴力・暴言・差別の撤廃、一方通行指導の排除、パーソナライズ指導、成長主義、共育共創)を制定したこともあり、同大会の理念に合致することから企画した。

 最初のプログラムで益子さんは児童らに「監督に怒られている人?」「スポーツマンシップの意味を知っている人?」「自分がスポーツマンだと思う人?」などと質問し、「覚悟、勇気、尊重することを大切にかっこいいプレーヤーになろう」と呼びかけた。

 チーム対抗リレーで応援し合った後、児童と保護者向けにメンタルチューニング講座を、指導者向けにアンガーマネジメント講座を行った。中学生でバレーボールを始めた益子さんは高校生で全国大会優勝、日本代表として活躍したが、「怒られないと動けず、主体性がなく、心はどん底だった」と当時を振り返り、「指導者に厳しさは必要だが、選手が安心してミスができ、チャレンジできる場づくりを目指してほしい」と話した。

 午後はサッカーとミニバスケットボールの試合と、相手をリスペクトする心を育てるというアフターマッチファンクションを行った。

 葉山町スポーツ協会副会長の浅野英彦さんは「勝ち負けだけではないスポーツの素晴らしさを改めて参加者が感じられたようだ。益子さんも学び続けないといけないと話していたが、うぇるまもスポーツを通してウエルビーイングなまちづくりに貢献していければ」と力を込める。

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