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葉山町で「中学生・高校生議会」 交通・防犯・居場所作りなど幅広く提案

葉山町議場で行われた「中学生・高校生議会」。挙手をして発言を求めているのは高橋結孝さん

葉山町議場で行われた「中学生・高校生議会」。挙手をして発言を求めているのは高橋結孝さん

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 葉山町本会議場(葉山町堀内)で8月20日、「中学生・高校生議会」が行われ、9人の中学生が「議員」として参加した。

中学生議員の質問に答える山梨町長

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 本会議の準備として7月31日に行われた事前学習会では町長、教育長、議長の話を聞き、ブレーンストーミングを通し、現在・未来の課題を考え、解決策を模索。町制100周年を迎えることもあり、より実現性があるように2040年の町の姿を視野に入れ、質問を用意した。

 当日は本会議同様、山梨崇仁町長はじめ、政策財政部長ら幹部職員が出席し答弁した。

 南郷中学3年の高橋結孝さんはバスの減便が続く現状を踏まえ、町としての交通対策について質問し、デマンド型乗り合いタクシーの実証運行などを計画していると説明を受けると、継続していくために広告を募集したり乗降回数をポイント制にして特典を付けたりしたらどうかなど、具体的な提案を行った。そのほか、いじめと多様性、夜の危険に備えた取り組み、子どもが安心できる場所の確保、南海トラフ巨大地震への対策など幅広い質問と提案が行われた。

 これまでも生徒の提案を実現してきた同議会。「中学生の部活動の成績を町民に周知でないか」という提案を受けて、町の広報誌に掲載したほか、「学校の牛乳のストローをプラスチック以外にできないか」という提案を受け、牛乳のストローをバイオストローに変更するなどしてきた。

 1989(平成11)年に国際連合総会で採択された「児童の権利条約」に基づき、 同町では18歳未満の児童の意見を受け取るため、2013(平成25)年に「子ども議会」の名称で始めた。翌年には「大人」「子ども」の隔てなく同じ目線で議論をしようということから「中学生議会」に変更。今年も議会冒頭で山梨町長が「子ども」を使わない利用を説明し、「私たちも皆さんと共に学んでいきたい。小さな場だが、大きなきっかけにしてもらいたい」と呼びかけた。

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