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葉山・湘南国際村にグリーンスローモビリティー 11月限定で運行

湘南国際村の住宅街を走る電動車「YAMAHA AR-07」

湘南国際村の住宅街を走る電動車「YAMAHA AR-07」

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 神奈川県が11月6日、移動需要を検証するためにグリーンスローモビリティーの運行を湘南国際村とその周辺で始めた。

コースの1つ、湘南国際村内のファミリーマートの駐車場に停車中

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 グリーンスローモビリティーは時速 20キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスのことで、今回は「YAMAHA AR-07」を使い、地元のタクシー会社、京急タクシーの乗務員が運転する。乗車定員は5人、運賃は無料。

 平日は湘南国際村内を約30分間で循環するコース(9時40分から17時30分まで11便)で、コース沿いならばどこででも乗降できる。利用するためには事前に専用サイトに登録し、「おでかけカード」を送付してもらう。名刺サイズのカードはBluetooth Low Energy(省電力通信方式)を活用したもので、移動データを収集し移動需要を検証する。

 土曜・日曜・祝日は湘南国際村センター(葉山町上山口)から同町上山口の棚田を巡るコース(10時から17時まで1時間1便)と、横須賀市子安の里を巡るコース(10時30分から17時30分まで1時間1便)の各7便となる。事前に専用サイト「三浦COCOON(コクーン)」で予約する。当日、空席があれば予約なしで乗車できる。

 企画した県政策局自治振興部地域政策課のグループリーダー、長谷川英樹さんは「約3年、コロナ感染者の宿泊療養施設だった湘南国際村センターも6月から通常営業を再開している。来年開業30周年に向け、センターを盛り上げたいということと、国際村の住民の皆さんが外に出るきっかけになれば」と話す。運行までに3回、住民向けに「おでかけカード」の登録を兼ねた説明会を開き、約60人が登録したという。

 説明会に参加し、初日1便に乗った男性は「ここに移住して26年、今一番の悩みは外出時の足。既存のバスは本数が少ないので、こういう電気自動車がもう少し広範囲に周遊してもらえたら助かる。住宅地を周るので防犯にも良さそう」と期待を込める。

 運用を担う京浜急行の新しい価値共創室の秋本雅さんは「環境に優しいモビリティーで地域が抱える交通課題の解決を検証できれば。今回、土曜・日曜は観光客も見込んでいる。22日からは葛飾北斎のイベントもセンターで開催されるので、多くの人に体験してもらえれば」と呼びかける。

 運行は今月26日まで。

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