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逗子の陸上養殖「キャベツウニ」を児童らが触れて、味わう エンジニアらが企画

キャベツウニの殻を割ることに挑戦する小学生

キャベツウニの殻を割ることに挑戦する小学生

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 小学生体験イベント「みて、育てて、味わおう!海と日本PROJECT in 逗子」が7月2日、小坪漁港で開催され、市内外の小学生と保護者約40人が参加した。

小型水中ロボットを水中にいれる作業を船上から見つめる小学生ら

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 海に携わる人と協力し磯焼けを中心に海の環境課題に取り組んでいる「海×TECHプロジェクト実行委員会」(藤沢市)が小坪漁協組合の協力を得て主催した同イベント。ウニが一因とされる磯焼けや小坪漁港で4年前から取り組んできたキャベツウニの陸上養殖についての説明で始まった。

 小学生らは漁船に乗り込み、同実行委員会の若手エンジニアが小型水中ロボットを操作し、漁港沖の水深7メートルほどの海底を観察。同船した桐ケ谷覚逗子市長と共に、モニターに映し出される海底の様子をのぞきこんだ。海水が濁っていたこともあり、ウニは観察できなかったが、児童らは「魚は泳いでいた。海藻はなかった」「船の上は、気持ちいい」と話す。

 陸上養殖されているキャベツウニの様子を見学後、漁師や実行委員たちの指導の下、ウニの殻を割り、保護者と一緒に試食。児童らは「家でも人工海水でウニを飼っているが、こうやって食べたことはない。しょっぱい」「おいしい。ウニが好きだから食べたくて参加した」「ちゃんとウニの味がする」など感想が聞かれた。

 同実行委員会の武藤素輝さんは「漁師の高齢化や磯焼けなど環境の変化による漁獲の減少など課題があるが、漁業という1次産業を未来に残すために私たち若い世代ができることがあると考えている。ロボットやユーチューブなどを使って広く子どもたちに関心を持ってもらうことも一つの方法。今後も活動していきたい」と話す。

 桐ケ谷覚市長は「これまで海に縁のなかった若い世代がすごいパワーで関わってくれた。面白い展開になっていけば」と期待を寄せる。

 キャベツウニは海水温が高くなり、放卵が始まったこともあり、今年は例年より早く、7月3日が最終の出荷となった。

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