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葉山で左官職人と大工が「子どもワークショップ」 土と木を使って

左官職人の高橋直彦さんの指導で、こてを使い、天板に土を平らに塗っていく小学生

左官職人の高橋直彦さんの指導で、こてを使い、天板に土を平らに塗っていく小学生

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 葉山の建築事務所「Same picture company」(葉山町一色)が5月3日・4日、こどもワークショップ「土×木の家具をつくろう!」を行い、小学生たちがプランターテーブルを完成させた。

完成したプランターテーブル(提供=SamePictureCompany)

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 同事務所は、新築住宅・リノベーション・設計・施工をはじめ、土地物件の紹介、家具やプロダクトの販売をしている。家業の左官を継いだ高橋直彦さんは「愛媛県今治市の伊東建築塾大三島ライフスタイル研究所に参加していたころ、ワークショップが地域の人と交流できるきっかけになると感じ、ここ葉山でも企画してみたかった。大工とか左官とか建築に関わる職人が地域の皆さんともっと近い存在になれたら」と話す。

 1年生から6年生の参加者は各日約10人。大工の佐藤智臣さんがオリジナルで準備したプランターテーブルの木の材料を一人一人組み立てていく。トンカチ・ノコギリ・電動ドリル・電動タッカーなどいろいろな工具を使うように工夫され、使い方などはスタッフが手ほどきする。

 組み立て終えると、次は土を練る体験。左官の高橋さんが説明をしながら田んぼの土、消石灰、セメント、砂を混ぜ、水を足しながらこねていく。途中で稲わらを入れる。練り上げた土は組み立てたテーブルの上に載せた天板にこてで平らに広げるように塗っていく。こてでうまくいかないことが分かると手で取り組む子どもの姿もあった。

 大工の佐藤さんは「飽きずに熱心に取り組んでもらえてよかった。こういう経験を通して建築に興味を持ってもらいたい。設計されたものを施工するだけでなく、設計士と一緒になってものづくりを目指す職人が増えたら」と話す。

 プランターテーブルは土の上に葉山の海岸で集めた貝を埋め込んだり、手形を押したりして、個性あるデザインになり、最後に木に天然オイルを塗って完成させた。

 建築士の木平岳彦さんは「初めての企画だったが町内外から集まってもらえた。また夏休みにでも開催してみたい。大人向けのDIYワークショップもできそう。鎌倉にオープンする店の設計を担当しているが、近隣の大人に集まってもらって大工や左官体験も考えている」と意欲を見せる。

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