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葉山港前に絵本専門ブックカフェ「peekabooo」 元食堂が変身

約60年間「あぶずり食堂」だった建物をリフォーム。店主は元保育士の田中亜希子さん

約60年間「あぶずり食堂」だった建物をリフォーム。店主は元保育士の田中亜希子さん

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 絵本専門ブックカフェ「peekabooo(ピーカーブー)」(葉山町堀内、TEL 050-8888-4249)が11月3日、ヨットなどが停泊する葉山港の入り口前にオープンした。

「ピーカーブー」の店内

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 1957(昭和32)年に開業し、昨年5月まで60年以上「あぶずり食堂」として親しまれた町の食堂だった建物にオープンした同店。石原良純さんら芸能人がテレビ番組で紹介し、名物は「サザエ丼」だった。

 カフェの店主は建物所有者の親戚で葉山在住の田中亜希子さん。保育士だった頃に訪れた鎌倉にあるブックカフェの空間に憧れていたこともあり、食堂の閉店を聞きブックカフェを開く準備を始めた。「絵本が好きだからというより、絵本を読んでいる時の子どもたちの目の輝きや反応が好き。親と子どもが絵本を通して会話している空間を作りたかった」と話す。

 食堂のキッチンスペースはほぼそのままだが、店内には低めの本棚に約300冊の絵本を並べ、椅子席8シートのほか、乳幼児が寝られるよう小上がりを新設した。「つたい歩きを始めた子が本棚を使って歩きながら、本を出して喜ぶ姿はうれしかった」と田中さん。「読めなくても、本を触って紙の手触りを感じてほしい。ネットでは分からない実際の本に触れてもらえたら」と話す。

 本は「くすっとたのしい」「よみつがれているめいさく」「はっけん!なるほど!」「ねんね」など内容によって分け、現役の保育士らが絵本を紹介するメモを掲出した。店内で読んだ本は購入もできる。

 店名は「いないいないばぁ」という遊びを意味する英語。この遊びは独りではできず、「誰かと一緒」「誰かがそばに」という店の思いが含まれているという。キャラクターは家主が飼う犬のコミュニティーが縁で、木版画イラストレーターの宇田川新聞さんが制作。絵本の小人のpeeさん、kaちゃん、boooくんが店の看板やメニュー、オリジナルグッズなどに登場する。

 カフェメニューは、ホットドック、塩あんバターパン(以上450円)、手作りプリン(300円)、スペシャルティコーヒー専門店「THE COFFEESHOP」(東京都渋谷区)の豆を使ったコーヒー(500円)、葉山で活動する一般社団法人「はっぷ」のハーブティー「季節ごとの養生茶」(550円)などを提供する。ドリンクやシフォンケーキなどはテイクアウトに応じる。

 田中さんは「葉山には親子でゆっくりできるカフェがまだ少ない。絵本をきっかけに親子が会話したり、お母さんたちが懐かしんでくれたりしながらコミュニケーションができたらいい。スペースのレンタルや読み聞かせのイベントなどをいろいろ企画していく。クリスマスプレゼントにも絵本を選んでもらえたら」と話し、「ヨットを目の前に大人が一人でコーヒーブレイクをしたり、読書をしたりしながら葉山らしい景観も楽しんでいただけるのでは」とも。

 営業時間は10時~17時。火曜定休。

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