
鉄板ダイニング「小坪 汀(みぎわ)」(逗子市小坪4、TEL 0467-73-8651)が9月12日、逗子・小坪漁港前にオープンした。
波コース=前菜5種盛り合わせ、季節の鎌倉・三浦焼き野菜、エビ塩焼き
店主の荻野隆さんは埼玉出身で、高校時代から関東一円の海でサーフィンをし、小坪・大崎にも通っていた。いつかは海の近くに住みたいという思いで25年前に小坪に移住。横浜や鎌倉のレストランで料理人として腕を磨き、小坪で自分の店を持つことを考えていたという。
「場所を探し始めて2年。もともと店名を『汀』にしようと決めていたが、まさか本当に店名通りの場所で店ができるとは」と荻野さん。店の入り口の引き戸を開けると海が見えるほど近い場所にある。店内は、カウンター9席、テーブル1卓3席。
メニューは、和食で培ってきた経験を生かし鉄板焼きが特徴。漁師から仕入れる魚と、地元「荻原肉店」(小坪4)の黒毛和牛、三浦半島の野菜にこだわる。荻野さんは「肉も魚も野菜も鉄板で焼く味わいを提供したい。特に黒毛和牛は仕入れの時に一番いい産地の肉を部位ごとに購入。時には珍しい部位もある」と話す。
仕入れた素材により、アラカルトもあるが、コース料理がメイン。前菜5種盛り合わせ、季節の鎌倉・三浦焼き野菜、エビ塩焼きから成る「波コース」(3,080円)から、波コースに特選海鮮焼き、わん物、その日のメニューから好きな黒毛和牛のステーキ、ガーリックライスを加えた「汀コース」(8,580円)まで4コースをそろえる。
ドリンクは焼酎、サワー、ウイスキー(660円~)、瓶ビール(880円)のほか、ソフトドリンク、ノンアルコール(550円)をそろえる。ワインは荻野さんの好みを反映したライアンアップで、アメリカワイン「ベリンジャー」(グラス660円)が荻野さんの「一押し」。
器は熊本・天草の「高浜焼寿芳窯」に依頼。絵柄は小坪から新嘗祭(にいなめさい)の折に献上する海藻「ミル」をあしらっている。「店の場所も偶然に出合ったが、絵柄も偶然にミルで驚いた」と荻野さん。
オープン前からサーフィン仲間をはじめ、多くの友人に応援されている荻野さんは「海の近くでライブ感のあるこの場所を楽しんでほしい。ただ、広い店ではないので、できれば予約してお越しいただければ」と呼びかける。
営業時間は16時~22時。木曜定休。