逗子市は12月20日、同市在住の詩人で、本年度文化勲章を受章した高橋睦郎さんのこれまでの活躍と功績をたたえ、記念講演会と逗子市民栄誉賞贈呈式を開催すると発表した。
逗子市民栄誉賞は同市表彰条例に規定されている最も重要な表彰の一つで、「市民または市に縁故の深い者で、文化、芸術、スポーツその他の分野において輝かしい業績を残したことにより市民に夢や希望を与えたと認められるもの」が対象となる。サッカー監督、岡田武史さんが2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会において、監督として日本代表チームを率い、ベスト16に進む活躍をした際、その健闘ぶりは市民に感動と夢を与えるものであったことから、市としてその栄誉をたたえるため、賞を創設した。高橋睦郎さんの受賞は2人目となる。
福岡県北九州市出身、24歳で上京。東京・銀座の広告会社に勤めていた頃に書いた第2詩集「薔薇(ばら)の木 にせの恋人たち」が三島由紀夫に絶賛されたことで注目を集めた高橋さんは現代詩、俳句、短歌、新作能、オペラなど広い分野で創作活動を続ける。受賞歴も台本修辞『王女メディア』(山本健吉賞)、句歌集『稽古飲食』(読売文学賞)、『兎の庭』で高見順賞、句集『十年』(蛇笏賞、俳句四季大賞)などと多い。
記念講演会と逗子市民栄誉賞贈呈式は2月2日、逗子文化プラザホール(逗子市逗子4)で行う。講演会のタイトルは『逗子に住んで~こしかたゆくすえ~』とし、つらい環境で育った幼少の話、母親への思い、1986(昭和61)年に移住してきた逗子での暮らしなどについて話すという。
講演会実行委員長を務める逗子市立図書館前の安田清高館長は「高橋さんの受章は逗子にとって文化の向上につながるいい機会。市民の皆さんが文化について関心を持っていただけたら」と期待を寄せる。
入場自由(席の予約を希望する場合、申し込みは1月4日~)。