神奈川県タクシー協会が12月9日、JR逗子駅(東口)タクシー乗り場をリアルタイムでモニタリングするシステムの運用を始めた。
タクシー乗り場利用者の待機列や、タクシープールの待機台数などを入構会社の無線室、営業所にリアルタイムで映像を送信することで、乗り場利用者の待機時間を短縮し、円滑な乗り場環境を図ることができる。
3月に始めたJR鶴見駅東口タクシー乗り場に続く県内2カ所目となった逗子駅にはタクシー会社4社(計100台ほど)が入構している。今回は乗り場と周辺ビルに8台のカメラを設置した。
同協会副会長で「供給輸送力確保対策特別委員会」の委員長も担う「菊池タクシー」(逗子市久木1)の菊池尚社長は「これまでも自社のタクシーの駅タクシープールにいる台数は確認できたが、他社の台数は分からず、乗り場で待っている人数も分からなかった。モニターで目視できれば需要と供給が把握できるようになり、利用者をお待たせする時間も減らせる」と期待する。
駅周辺は金融機関も多く、同システムは振り込め詐欺等の捜査協力や天災時などの帰宅困難者の状況など、防犯・防災への活用も可能だという。
同協会専務理事、三上弘良さんは「2023年の菅義偉元首相の日本版ライドシェア発言以来、インバウンド対応も併せ、協会としても対策を検討している。このモニタリングもその一つの試み」と話し、菊池さんと共に「行政やバス、鉄道会社と話し合いながら、いろいろな場面で地域に貢献できたら」と力を込める。